大変申し訳ございません。JDPBRNでは、会員の方の個別の研究指導は行っておりません。
JDPBRNコア委員会により決定された国際共同研究ならびに国内研究のみを実施いたします。
なお、国内研究においては、会員の先生方から提出された研究テーマの中からコア委員会により選ばれ、実施されます。研究テーマが採択された会員の方で希望される方は、共同研究者になることができます(主任研究者は研究委員会のメンバーが担います)。

一般的に、エビデンスとは「科学的根拠」のことを指し、このエビデンスに基づく歯科医療のことをEBD(Evidence-Based Dentistry)といいます。EBDでは、最良のエビデンス、臨床の専門的技能・経験、そして患者の価値観・ニーズの3つの要素を考慮して診療上の意思決定を行います。したがってPractice-Based Research Networkから発信されるエビデンスは臨床現場におけるEBDの実践においてすぐに役立つものです。 

臨床研究とは、人を対象として、病気の予防方法や新しい治療の方法を開発したり、病気の原因や進行のしくみを解明すること、そして患者の生活の質の向上を目的として実施される医学研究でのことです。臨床研究には、対象者に対して治療や指導などの介入をおこないその結果を評価する「介入研究」と、治療や指導を受けた参加者の診療情報に基づいて研究をおこなう「観察研究」とがあります。臨床研究により、医療の質の向上に必要な科学的根拠(エビデンス)が作られます。臨床研究は治療のみならず、患者指導なども含み、その結果は即臨床現場に還元できます。優れた臨床研究によってエビデンスが集積され、ガイドラインが作成されています。

さて、皆様が実際に臨床研究をしようと思い立った場合、どのようなことを題材に研究したらよいのでしょうか?実は、皆様が毎日臨床をされながら感じている疑問こそが臨床研究の題材になります。これは、実際に歯科医院で臨床をしている先生あるいは歯科衛生士の皆様方にしか気づかないことが多いのです。また、その疑問は、多くの臨床医にとっても共通して切実な疑問であることが多いです。ですから、皆様の毎日の臨床にとって切実な問題を解決して、学会や論文で発表を行うと、その情報が多くの歯科医院に還元されます。そして最終的には歯科診療の質ならびに患者の健康状態を改善させることにつながります。これらの一連のプロセスが歯科医院における臨床研究であるといえます。