歯科領域におけるPBRNはDental Practice-Based Research Network (Dental PBRN)と呼ばれ、米国ではAHRQとは別にNIH(米国国立衛生研究所)が2005年に75億円の研究資金を投入して、7年間かけて3つのDental PBRNへの研究助成をすすめました。その後NIHは、第2サイクル(2012~2019年)において、その中の1つのネットワーク(アラバマ大学DPBRN)に約70億円の資金を投入して全米規模のNational Dental PBRNの構築を行いました。PBRNの規模としては、予算規模、参加する臨床家の数ともに世界最大です(現在登録者約8000人)。2024年現在、第3サイクル(2019~2026年)に入り、継続して歯科開業医の疑問を解決するための大規模な多施設共同研究が行われています。National Dental PBRNは、2005年から通算で220編以上の学術論文を発信しています。研究テーマは50以上あり、いずれも歯科診療に切実な診療上の疑問に基づくものばかりです。

我々Dental PBRN Japan (JDPBRN)は、2010年の発足以来、米国National Dental PBRNと以下に示す国際共同研究を行っています。